Independent Bookcafe
ブックカフェ・ハルは、2025年9月、滋賀県大津市の膳所駅近くにオープンしました。
膳所駅前で50年間、まちの本屋さんとして営まれていた「あゆみ書店」さんの店舗を伊藤維建築設計事務所に設計をお願いしてリノベし、当時の本棚をそのままに、あるいはリメイクして家具として使わせていただいています。
「つくる」をテーマにしたからには、できるところは自分の手で改装したい。新設したキッチンとお手洗いの水回りは工務店にお願いし、ほかは友人知人の手を借りながら、DIYで仕上げました。
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「ハル」の由来
店名の「ハル」は韓国語の하루で「一日」という意味です。『偶然見つけたハル』という韓国ドラマからとっています。
ジャンルでいえば「学園ドラマ」、主人公は高校生の女の子。裕福で両親から愛されて育ちましたが、心臓病で体が弱い。好きな同級生の男の子がいて婚約していますが、彼からは大切にされていません。ある日、自分の記憶がその場にいたはずの友人と共有されていないことに気づきます。まわりの人が覚えていない、ちょっとした日常の出来事がどんどん多くなってきます。幻聴? 幻覚? 予知能力? そして、とうとうとんでもない事実に気づきます。自分はマンガのなかの登場人物で、しかも主人公ではなく脇役! 自分の言いたいこと、やりたいことができず、すべて漫画の作者が決めた設定どおりに動かされているということに。彼女が少しずつ意識し出した記憶のなかの出来事は漫画のコマ割りの外で起きている(作者は描いていない)ことだったのです。そして、同じような違和感を感じ始める同級生も出てきます。記憶を持ち始めた彼らは、自我に目覚めていきます。漫画の作者から自分の人生を取り戻す! 叛逆が始まります。
あるとき、クラスのなかに目立たない男の子がいることに気付きます。名前もキャラクターも設定されていない、ストーリーの運びから除外されている彼こそが、実は作者が決めたストーリー(運命)を変える力を持っていたのです。
ある日、学校の合宿で出かけた先で、彼女は彼と一緒に森のなかの水辺にたどりつきます。「決められた道を歩くのはいや。あなたが別の道があることを教えてくれた。私の一日が変わりそう。あなたを『ハル(一日)』と呼んでいい?」。店名はこの「ハル」からとっています。
仕事も家族も環境も社会も、嫌だと思っても、変えることは容易ではありません。でも、自分の一日を変えることはできる。今日、この一日をこの店で変えてみませんか? さまざまな本との出会い、本を中心に集まった人との出会いがあなたの一日を変えるかもしれません。
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リノベーション・家具設計:伊藤維建築設計事務所(伊藤維、青木廉)
工事:エムズワークス
DIY:中村仁、伊藤維建築設計事務所(伊藤維、青木廉、喜納健心、横井悠介、北村悠)、松岡奈巳、松岡優佳、松岡優里奈、小林桂子、坂口千秋、Nami.
照明器具修理=木下研究所
イラスト:Caffeine House
写真:成田舞(Neki inc.)
協力:あゆみ書店/安彦恵里香(ハチドリ舎)、本橋仁、小林茂、伊藤ガビン、膳所のまちの人々
(敬称略)
